小説

祇園祭2023!森見登美彦作品聖地巡礼準備中~

祇園祭の山鉾

ここのところ沖縄沖縄言っていたら「京都とかタヌキはもういいんでしょ」って言われたんですが、、
そんなことは全くありません、いったん好きになったらなかなかしぶといんです私。

ってことで現在森見さん作品聖地巡礼に向けての準備中です。
7月に京都で催される祇園祭の宵山に今年は行ける!
人混みは好きではない、でも行かねばならぬ!!

今回は宵山が出てくる森見さん作品のススメ森見さん作品的宵山の見どころなどなどお送りします!

祇園祭について


祇園祭は京都三大祭りのひとつ。
平安時代前期から1000年以上続いている歴史ある八坂神社の祭礼です。

疫病が流行した際に矛を掲げて疫病退散を祈ったことがはじまりとされ、現在でも山鉾は祇園祭の象徴的存在とされています。
その後戦火で焼失されても人々の手により修復され引き継がれているという山鉾は、古今東西の名品が施された豪華な装飾が見もので「動く美術館」とも言われるそう。

「黒主山」「長刀鉾」などなど・・1度の祇園祭で巡行する山鉾は33基。(前祭23基、後祭10基)
巡行を何年も休んでいる”休み山”もあるそう。

京都の祇園祭の山鉾
祇園祭の山鉾
それぞれの山鉾で囃子の演奏や授与品付与などが行われます

宵山(よいやま)とは

祇園祭は7月の1カ月にわたり神事が行われる、という京都のお祭りの中でも特に大規模なお祭りです。
その中でも大きな催しは7月17日(前祭)と24日(後祭)に行われる山鉾巡行
2日間で33基の山鉾が京都の街中を練り歩きます。

山鉾巡行の前夜祭が宵山で、山鉾巡行の前3日間がこれにあたります。
細かく言うと前日が宵山で前々日は宵々山、となるそう。イヴイヴみたいなね。
なので前祭では

7/14 宵々々山
7/15 宵々山
7/16 宵山
7/17 山鉾巡行

となるわけです。

歩行者天国になるのは7/15、16日の18~23時頃。
写真で見る限り人だかりですね。露店もぎっしり。

歩行者天国&露店は前祭のみで後祭では行われません。
”前祭宵山では賑やかな雰囲気を、後祭宵山ではお祭り本来の幻想的な雰囲気を落ち着いて散策することができる”と、そうだ、京都行こう。さんのサイトにはある。

この日程・・去年もそうだったけど今年もばっちり連休ですね。
コロナ禍中2022年の前祭の宵山だけでも人出は30万人だったとか。
今年は本当にヤバいでしょうね、覚悟していかないと。

前祭(さきまつり)と後祭(あとまつり)が合同だった時代がある

祇園祭では1966年~2013年まで前祭と後祭が合同で行われていました。
2014年から本来の形である2度の山鉾巡行に戻ったそう。

森見さんの作品は合同開催時代に書かれており、作中の宵山は今の前祭にあたる7/16の宵山ということになります。
なので作品に登場する山鉾を全て見るには前祭と後祭の両方に行かないと見られないんですよね。
私は2023年は前祭しか行けないんです。
前祭と後祭の両方を四条通りあたりの建物の一室から余裕で見おろし見物する・・
いつかそんなセカンドライフを送る、という妄想を今は楽しみたいと思います(笑)

宵山が描かれている森見登美彦作品
①宵山万華鏡


森見登美彦さんの作品で宵山の一日が描かれたものを紹介します!
おすすめ?紹介?感想?
・・まあ好きに書いてます。

〈電子書籍/コミックの品揃え世界最大級〉【ebookjapan(イーブックジャパン)】

「宵山万華鏡」はつながりある6つの話から成る連作短編集。

主人公が変わり視点が違う対のお話が3つある感じ。
系統としてはミックスです。話により雰囲気が全く違う。
ギャグ的ノリの話がホラー&SFの話にサンドイッチされてます。

細かい感想になっちゃうんですが、私はこの中の「宵山劇場」が特に大好きで。この1冊の中で一番ギャグ寄りなお話です。
夜は短し歩けよ乙女で登場するゲリラ劇「偏屈王」をつくった人たちが出てくるんですが、その劇団の山田川さんと小長井くんがめっちゃいい!

森見さんの作品には”このふたりいいね!”という名コンビが何組かいますが、、
ほとばしるインスピレーションが止まらない熱烈女子山田川さんとそれに付き合う小長井くん。

小長井「俺を巻き込むな」
山田川「巻き込まれてくれるのは、あなたぐらいでしょう!」

「宵山万華鏡」森見登美彦


うーんいいね!!

それから山田川さんの圧力により坊主になった”見た目はコワい心は繊細”な高藪さんが、小長井くんのバイト先のコンビニに現れた際のレジでのやりとりがおもしろすぎる(笑)好き過ぎて何度か読み返したよこの箇所。
これアニメで見てみたい!

「宵山万華鏡」はホラーちっくだったりコメディだったり、ファンタジーになったり。
宵山の一日をでっかい万華鏡で見たらきっとこんな感じ。
そんなおもしろい一冊です。

宵山万華鏡を読む

スポンサードサーチ

宵山が描かれている森見登美彦作品
②聖なる怠け者の冒険

〈電子書籍/コミックの品揃え世界最大級〉【ebookjapan(イーブックジャパン)】

「聖なる怠け者の冒険」でも描かれるのは宵山の一日のできごと。

ですがこちらは終始明るいノリ。
主人公の小和田くんは”私”をちょっと怠け者にした社会人バージョン?
玉川さんはちょっと抜けてる明石さんかな。

先ほど紹介した「宵山万華鏡」の人物がちょこっと登場したり「有頂天家族」ともつながりがあります。
好きは読まねばならない、宵山の一日のヘンテコな冒険譚。
こちらもおもしろいです。

聖なる怠け者の冒険を読む

森見登美彦作品的!
宵山の見どころ


森見さん作品巡礼として宵山に行くならここは押さえたい!
そんなポイントを紹介します。
宵山万華鏡から行ってみます。

宵山万華鏡的!宵山の見どころ

  1. 蟷螂山(前祭)
    &授与品の手ぬぐい
  2. 鯉山(後祭)
  3. 奥州斎川孫太郎虫の行列(列はフィクションと思われる)
  4. 四条烏丸交差点付近


ということでそれぞれの詳しい解説を。

宵山万華鏡では山鉾のひとつ①蟷螂山(とうろうやま)が印象的でした。カマキリ。

蟷螂山は前祭の巡行山で西洞院通りに設置されます。

でね、売り切れちゃったら嫌なので書くか迷ったけど影響力はほぼないブログなので全く問題ないだろうと思い至り書く(笑)
山鉾の授与品がいい!

虫のカマキリはあまり好きではない(カマキリ先生はけっこう好きだったけど)
でもグッズになるとかわいいですね。

「宵山万華鏡」では蟷螂山の授与品の手ぬぐいが出てきます。
授与品は毎年変わるようでこれを書いている時点ではまだ今年のものは発表されていないんですが、去年も”紺地に白のカマキリの絵の手ぬぐい”があったので・・定番として毎年出ているとみた!

去年の蟷螂山の授与品の頒布は7/13~7/16。頒布のタイミングは山鉾によってちょっと違うようです。
ネット販売しているところもあるそう。

ということで私は京都に着いたらまずは授与品をゲットするため蟷螂山に向かうのだ!売り切れてませんように・・
(ちょっと前に”グッズというグッズに興味ない”って書いたの撤回しないと・笑)


蟷螂山以外に宵山万華鏡で登場する山鉾は・・
前祭→函谷鉾・山伏山・菊水鉾
後祭→橋弁慶山・南観音山・黒主山・鯉山


でした。
蟷螂山の次に印象的なのは②鯉山でしょうか。
鯉山は中国の故事を元にしてできた山鉾。
「宵山万華鏡」でもちゃんと鯉が登ってます!


鯉山は室町通り。鯉山は後祭の巡行なので私は今回は諦めます。
見たかったよー!!


3つめは③(ちまき)。
ちまきって言うと笹の葉で包まれたもちっとしたあの食べ物を想像しますが・・
祇園祭で粽と言ったらお守りです。
宵山万華鏡で粽と言ったら藤田くんが拉致される際に口に突っ込まれたものです。

粽はどの山鉾でも八坂神社でも頒布されるので手に入れやすいでしょう。
厄病・災難除けのお守りとして玄関先に飾るんだそう。

京都の祇園祭の長刀鉾の粽
玄関先に飾られた長刀鉾の粽

粽はどこでもあるんですが、山鉾によってご利益が違い多くは厄除け全般・疫病除け、中には安産(船鉾ほか)とか雷除け(山伏山)など個性的なご利益のものも。

蟷螂山は厄除け疫病除け、鯉山は立身出世だそうですよ。


あとあと作中たびたび④奥州斎川孫太郎虫(おうしゅうさいかわまごたろうむし)という虫が登場するんですよね。
”ヘビトンボの幼虫で子どもの疳に効くとして漢方薬として使われている、それが宵山の日には側溝で行列になって歩いている”と。

そんなんいるわけないだろと思って一応調べてみたらいた。実在しました孫太郎虫。画像は、、貼らないでおこう。
どっからがフィクション!?と森見さん作品を読んでいると陥るあの感覚を宵山万華鏡でも味わえました(笑)
この虫は最近減っているらしいですけど、、宵山行ったら見るよ、溝。

宵山万華鏡の舞台のほとんどはお祭の中心部

宵山万華鏡の舞台の多くは⑤烏丸四条交差点付近。お祭りの中心部です。(たまに鞍馬や奈良などもあるけれど)

姉妹が通う「洲崎バレエ教室」や祇園祭司令部のミーティングが行われる「世紀亭」は大体の場所は書いてあるけど架空かな。
「産業会館ビルの地下の喫茶店」は店名は書いていないんですがこの頃あった「珈琲家あさぬま」と思われます。
産業会館ビルは2019年にSUINA室町という施設にリニューアルされ珈琲家あさぬまさんは今は高島屋の中にあるそうです。
(珈琲家あさぬまは老舗の喫茶店で、元ジュディマリのTAKUYA氏のご実家がやってるんだって!)
産業会館ビルの地下の頃に行きたかった・・いくらなんでも行くの遅すぎだよ私(笑)

聖なる怠け者の冒険・聖地巡礼スポット

聖なる怠け者の冒険では宵山万華鏡と違って登場人物がちょっと広めの範囲を動き回るんですよね。
なので宵山のお祭りの中でここ!というより周辺に聖地が点々としている感じ。
混雑する宵山の一日で全部巡るのはちょっと難しいかも?

(黒主山・長刀鉾・函谷鉾・月鉾・北観音山は一応出てくるが「狸山」ほどのインパクトはない。狸山は実在しませんよ、、たぶん、、、笑)

聖なる怠け者の冒険の聖地は・・

・イノダコーヒ
・柳小路の八兵衛明神
・南禅寺の水路閣
・北白川ラジウム温泉(北白川天然ラジウム温泉えいせん京)
・スマート珈琲店
・六角堂
・京都タワー地下のお風呂→閉店
・茂庵→閉店
・レストラン菊水


閉店していた京都タワーのお風呂以外は全部行ったな、私。
聖なる怠け者の冒険的に宵山の一日を過ごすなら私のおすすめは・・
スマート珈琲店→六角堂→八兵衛明神→ラジウム温泉→レストラン菊水ビアガーデン→宵山のラスト(23時)を見届ける
こんな感じかなぁ。混雑具合でどのくらい動けるのかはちょっと不明ですが。
聖なる怠け者の冒険の聖地は宵山の日でなくてもいつでも行けるので、無理のない範囲で動きましょう。

あと聖地ではないけど「新福菜館の屋台のやきめし弁当」が出てきます。
新福菜館は京都駅近くに本店がありますが、屋台を出していたと思われる三条店は閉店してるので浦本探偵が買ったやきめし弁当はもう買えませんね。(関東にも店舗があるらしい。どこかでお弁当売ってるかも?)
まあ観光客が暑い季節にお弁当を買ってもね・・浦本探偵は近くに事務所があるけど。

「無間蕎麦六角」や柳小路の居酒屋「響」はもしかしたらモデルはあるのかもしれないけど架空ですね。三井ビルの下のかき氷も。
現地に行ったらチェックしてみまーす。

スポンサードサーチ

書けたらいいな宵山レポ


ということで次の京都旅行は私は「宵山万華鏡」的に宵山を楽しむ予定です。
聖なる怠け者の冒険も大好きですけどすでに行っているんでね。
100%楽しむために今から体力づくりしておこうっと。

レポはね、今のところ書きたいと思ってはいます・・・
(ゼルダをクリアしてたら書けると思うんだな~)

こちらの記事もおすすめ