なつやぎブログ

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『天気の子』つまらないわけではない。前作が傑作すぎたのだ・・追記『天気の子』を観た後に『君の名は。』を再鑑賞して感じた前作の魅力

 

※この記事は

『天気の子』の感想&楽曲紹介:『君の名は。』を褒めちぎる=1:9

くらいの成分でできています。

 

個人的な満足度として、君の名は。>>>>天気の子でした。

両作の比較要素も含まれていて、特に天気の子好きな方は不快に感じる場合がありますのでご注意ください。

 

 

 

 

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©2019 天気の子製作委員会

天気の子

日本/2019 114分

監督・原作・脚本:新海誠

音楽:RADWIMPS

キャスト:醍醐虎汰朗・森七菜・本田翼・吉柳咲良・平泉成・小栗旬・梶裕貴

 

 

 

 

 

 

感想

 

さてさて、率直な感想としては、、残念ながら私の期待値を下回ってしまった。

『君の名は。』ほどではないだろうと予想していましたが・・

でもつまらないわけでもない、普通です。

映像はやっぱり綺麗だし音楽も良い。これは予想通り素晴らしい。

 

個人的にイマイチと感じてしまった点は、登場人物の魅力が伝わってこなかったこと。

ちょっと主人公が幼すぎました。

主人公の家庭や境遇の話がもうちょっと詳しく描かれていたら違ったのかも。

子供の視点からみた世界を映しだしていておばさん共感も感動もできなかったよ。

なんだ私の歳のせいか・・若い人には響くのかも。

 

 

 

主題歌・挿入歌

 

曲はとても良かった。RAD大衆受けバージョンの破壊力。

 

グランドエスケープ (Movie edit) feat.三浦透子
RADWIMPS
2019/07/19


祝祭 (Movie edit) feat.三浦透子
RADWIMPS
2019/07/19


大丈夫 (Movie edit)
RADWIMPS
2019/07/19

 

愛にできることはまだあるかい (Movie edit)
RADWIMPS
2019/07/19

 

サントラはこちら↓

Weathering with You
RADWIMPS
2019/07/19

  

 

 

監督の言う賛否とは

 

以降ネタバレがあります。

事前インタビューにて新海監督は賛否両論分かれる作品、とおっしゃっていました。

どの部分を指しているのか。いくつか思いついたことをあげてみます。

 

ひとつめ。ストーリー終盤、東京の街を海に沈めることを引き換えにしてまで会いたい人に会う事を優先させる主人公の行動。

個人的願望で世界の形を変えてしまう。

今までの新海監督作品の主人公の中で際立って自分勝手で幼い印象を受けました。

ちょっと子供過ぎる・・同じ男子高校生の『言の葉の庭』のタカオくんを思い出してみてください。同じ高校生と思えない・・w

この青臭さが受ける人とそうでない人分かれるポイントになりそうです。

 

ふたつめ。

大衆受けとアンダーグラウンドのはざまで、際どいラインを攻めている事。

そもそも設定が家出少年ですからね。私のような親世代向けではないでしょう。

銃・歌舞伎町・ラブホテル・・決して綺麗ではない部分を描いているので嫌な人も多いかも。

良識ある大人(警察や須賀)の描き方もやはり子供から見た目線。須賀とかけっこういいキャラなのに・・描き方がもったいない。

 

 

 

 

以下追記です。

ここからは君の名は。のネタバレがあります。

 

君の名は。を再鑑賞して思う事

 

天気の子を鑑賞した後、君の名は。のテレビ放送の録画を観ました。

たぶんこれでトータル4回め。

ジブリ作品を除いて、ここまでリピートしたアニメ映画はありません。

 

ちなみに私は新海監督のファンでもアンチでもなく、新作出たら観るよ!くらいのライト層です。

以前の作品も観てますが、君の名は。が断トツで好きですね。

 

今回君の名は。を鑑賞して、やっぱり非の打ちどころのない傑作だなと感じました。

以下君の名は。の素晴らしさを語ります。

 

 

 

魅力的な登場人物

 

まず登場人物が魅力的ですね。

瀧が爽やか好青年で三葉もかわいい、そして三葉に入っている時の瀧が好きすぎます

友達になりたい。

瀧に入ってる三葉もかわいい。

 

脇役のてっしーもさよちんも、奥寺先輩もつかさも、おばあちゃんも四葉も、お父さんもてっしーのお父さんも・・

みんなキャラが完璧に出来上がっていて、ブレない崩れない、抜群の安定感があります。

 

キャラの確立とそれに沿った話の展開がうまい

 

瀧は建築系の勉強をしていることが友達と3人でカフェに行くシーンでさりげなく表現されています。

その後入れ替わった際に見た糸守の景色を高い画力でスケッチします。

 

中盤、瀧が描いたこのスケッチをラーメン屋の店員さんが見て物語が進んでいくのですが、これも瀧の画力があってこそのもので、うまい展開の仕方だなと感心してしまいます。

 

てっしーはオカルトマニアで機械マニア。これは電力会社の爆破と放送ジャックに繋がっています。

 

細かい部分の作り込みがちゃんとされていますね。

 

 

本業俳優さんの演技のうまさ

 

えらそうに聞こえたらスミマセン。

硬派気取ったオタクの言うことと思って見逃してくださいw

 

キャラの魅力にも繋がる事ですが、君の名は。は、本職が声優さんではない芸能人の演技がとてもうまいと思います。

 

アニメ好きとして、本職声優さん以外の声の演技は受け入れがたいものがあるのですが、神木隆之介さん・上白石萌音さん・長澤まさみさん・成田凌さん・市原悦子さん・・・みんな素晴らしい。

 

声質もいいし聞き取りやすいし、全員キャラにドはまりしていて、この方たちなら今後もアニメの声をやってほしいと思いました。

 

本職声優さんとそうでない人は聞き取りやすさとキャラ作りの完成度に差が出ると思います。

こういう雰囲気にしたいんだろうなーってのは誰がやっても大抵は伝わるってくるんですけどね・・

天気の子の声は・・最近の劇場アニメによくある感じでしたね・・

 

 

 

架空の町・糸守が魅力的

 

君の名は。の彗星が落ちる架空の町として、糸守町が登場します。

この糸守の町の雰囲気がとてもいいですね。

自然が多くてこじんまりした田舎で、雇用もない歯医者もない、なぜかスナックは2軒もある・・とかリアル過ぎてクスっとしちゃいます。

 

一方瀧は東京の都会に住んでいて、糸守との対比がいいですね。

三葉の憧れの地、東京。

それもあって瀧の中の三葉がより魅力的に見えます。

 

帆高も田舎から東京に出てきたという設定だけど、帆高の地元はほぼ描かれていないため、この対比は感じられません。

東京のいろんな場所の景色はとても綺麗でしたけどネ。

 

 

JAPANESE文化の描き方がいい

 

これは糸守の魅力にも通じるんですけれど、

浴衣・夏祭り・鳥居・宮水家の儀式・米噛酒・組紐・ご神体・”結び”・・・

 

架空の日本文化の表現がとても魅力的に描かれています。

糸がめっちゃ美しい!

三葉と四葉の舞も雰囲気があります。衣装も手に持つ音が鳴るやつ(名前分からない)もとても美しいですよね。

 

これはもうまさに外国人に受けしそうな要素ですね。

 

天気の子も精霊馬とか、神社の中の龍の絵とか出てきましたが・・

んーもうちょいほしい!って感じでした。

 

 

 

 

組紐を使った時間の概念の表現が秀逸

 

糸守の伝統である、糸を紡いで作る組紐。

三葉が知り合う前の瀧に渡し3年後に瀧から三葉に返す、というロマンチックな演出のために一役買っているだけでなく、このお話の完成度、世界観を深めるたの重要なアイテムでもあります。

 

糸をつむぐこと、時間をたどること。

この組紐は時間の経過のメタファー的要素を含んでいます。

タイムリープもので、この組紐を持ってきたのは完璧としか言いようがないですね。

 

瀧が三葉の米噛酒を飲んで時空を超える際、組紐が映されている抽象的な表現が印象的でした。

三葉の元に戻った組紐を、三葉がずっと大切に髪につけているのもいいですね。

 

 

さりげないファンサービス

 

君の名は。には、前作『言の葉の庭』のヒロイン、ゆきの先生が登場しています。

教壇に立ち、”かたわれどき”の説明をしているんですが、言の葉の庭を見ていない人なら特に何も気にならず進み、それでいて知っている人にはちゃんと分かる、という

適度なファンサービスができているシーンです。

 

更にこの”かたわれどき”はクライマックスシーンの伏線になっているんですから・・

もうヤラレター!!って感じです。感服です・・

 

 

天気の子の瀧&三葉はやりすぎですね・・

『立花』の表札まで出しちゃって、説明的過ぎて野暮ったさすら感じるレベル。

もし君の名は。を観てない人が天気の子を観たら

・・・ダレ??となるでしょうね。

そして本筋とは無関係ですからね・・

 

天気の子の話の展開としては、君の名は。よりも前の作品に寄せたのかな?と思いましたが・・(アンニュイなラストとか)

それならこの君の名は。のファンに向けてのファンサービスは不要だったんじゃないかな、と思います。

 

 

 

音楽がマッチしまくっている

 

天気の子も音楽がいいと書きましたが、君の名は。は比べ物にならないくらいいいです。

あんなに映像・ストーリーと音楽・歌詞がマッチしている作品てあるんでしょうか。

クライマックスの『スパークル』がめちゃくちゃいい。

まさに”ついに時は来た”ですよね。

 

ループするピアノの旋律と彗星が落ちる直前の怒涛の展開・・めちゃくちゃ惹き込まれます。

 


Kimi no Na wa.『君の名は。』Official MV - Sparkle

 

 

犯罪者、人知れず英雄という締め方

 

三葉(瀧)・てっしー・さやちんは彗星の回避のため犯罪を犯します。

 

結局、表向きは三葉の父、市長の手柄となり、たくさんの人の命を救った三人はおそらくお咎めなしで知る人ぞ知る英雄となったのでしょう。

 

気持ちのいいまとめ方をしていますね。

やっぱり君の名は。はいいなぁ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

まとめ

 

全体的な印象として・・・

 

君の名は。はそれ以前からのファンの意見は二手にぱっきり分かれたと思います。

『こんな大衆受け作品作りやがって』という人と『長編作らせたらこんなに凄いの!?すげえ』という人。

 

天気の子はいったいどの辺りをターゲットにしたのか・・

展開としては前の新海監督のイメージだけど、あのファンサービスはいったい・・

ちょっとブレちゃっている印象を受けました。

 

 

・・とまあ散々書きましたが、新海監督の作品、次回作も絶対見ます。

次はどんな感じでくるんでしょうか。楽しみです。

 

それではまた。