アニメ犬王を観てきました。
原作小説未読、日本史にも古典にも疎い私でも楽しむことができるのか・・。
ちょっと不安がありましたが結果全く大丈夫でした!
奇抜な時代劇ミュージカルアニメ、すっかり満喫してきました~
感想など記していきますっ
犬王・豪華制作陣
犬王の制作はテレビアニメ「平家物語」が好評だったサイエンスSARU。
監督はサイエンスSARUの創立者湯浅政明監督。
原作は平家物語の現代語訳を手がけた小説家の古川日出男。
キャラクターデザインに松本大洋、脚本は「逃げ恥」「アンナチュラル」など実写ドラマで人気の野木亜紀子、音楽は数々の邦画音楽などを生み出す大友良英・・
と、アニメ犬王は各界の人気者勢揃いでつくられた力作です!
声優はというと
犬王・・アヴちゃん(女王蜂)
友魚・・森山未來
足利義満・・柄本佑
犬王の父・・津田健次郎
友魚の父・・松重豊
となかなか個性的な顔ぶれですね。
犬王のパフォーマンスにすっかりハマる
序盤から半分くらいまではテレビアニメの平家物語みたいな印象で、
”湯浅監督にしては意外・・王道な時代劇アニメ(+ちょこっとファンタジー)だな~”
なんて思ってましたが、エレキギターの音が聞こえてきてからはもう!まあ普通ではないよね、なロックなミュージカルに変貌!
やっぱりね、なんというかゴールデンタイムに地上波で放送するような作風ではないんですよ(笑)
ちょっとグロくて鬱要素あるし。
私は大好きですけどこれは好き嫌い分かれそう。
無知な私はアヴちゃんを存じ上げませんでしたが歌声が凄すぎてすっかり惹きこまれました~(アヴちゃんのフルネームは”薔薇園アヴ”なのね、とエンドロールで知る)
個性際立つ犬王というキャラにアヴちゃんの声はマッチしまくり!
普段なら「アニメは声優さんで見たいよ!」な私もこれはそういうの超えた作品なんだと即納得。
映像も相当気合入ってますね。
今まで見てきた湯浅監督作品の中で一番のクオリティーかと。
あの時代にあれやったらそりゃ大人気&処されるでしょうね(笑)
友魚役は”やたらと身体能力が高いアーティスト”森山未來。
過酷な運命、呪縛から解放されて吹っ切れた感がとても良かったです。
(犬王の父はまあどうしようもないけど友魚の父ちゃんも何気に毒親よね、と思ったり・・いい人そうではあったが・・)
犬王のダンスは森山未來のダンスを見ているような不思議感覚に陥りました。
森山さん今度はダンサーの声優やってくれませんか。完全憑依できる気がする(笑)
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歴史は勝者が書く!
先日、日本史の番組を見ていて印象に残っていたこの言葉「歴史は勝者が書く」。
このアニメ犬王のラストにも説明されていましたが、犬王は実在した能楽師で足利義満に大変かわいがられていたにも関わらずその作品は残っていないんですよね。
アニメのように何かしらの事情があったのかもしれませんよね。
”犬王が演じる平家”。本当はどんなのだったんだろうか。
友魚を守るため自分の平家を封じる犬王。
600年続く二人の関係・・いいコンビだわ。
ラスト、現代のシーンが出てきた時は感激でした~~
アニメ犬王は青春もの、バディもの、友情ものとしても楽しめます。
京都に行く楽しみがまたひとつ増えました
犬王の舞台は室町時代の京都なわけですが、犬王と友魚が五山の火床で話しているシーンが出てきて(もうすぐ消えそうな友魚の父が”亡霊いっぱいいるよ~”って話すシーン)
「五山の送り火ってこの頃からあるの!?」
と衝撃を受けました。
あれは”大”の字だったので如意ヶ嶽でしょう・・!
調べてみたところ山に火を灯す儀は平安時代にはすでにあったとか江戸時代からだ・・と諸説あるようです。
どっちにしても歴史ある催しであることは間違いないですよね。
行きたいな~行きたいな~
今年はあるといいな~五山の送り火!
それから犬王のパフォーマンス場所は”六条”って言ってたけど、六条が付く橋ってないんですよね~(三条・四条・五条・七条はあるのに)
”正面橋”が六条河原に一番近い橋だけどあそこが舞台?
そして犬王と友魚の出会いの橋はどこの橋だろう・・
現代バージョンも出てきたのでちゃんと舞台はありそう。
※追記
現代バージョンも出てきたあの橋は三条大橋とのこと。
新選組の池田屋事件の際の刀傷が今も残っていることで有名な橋です。
古い木をできるだけ残そうと修復しながら保たれていることもあり、現代の橋も非常に歴史を感じられます。
先日京都に行ってきました~!
ので舞台になった場所の写真を貼っときます。




こりゃ原作読むしかないってことで私は即ぽちりました(笑)
↑原作小説
※追記
原作小説読みました! 映画はわりと原作に忠実に作られているようです。
文章だと分かりやすく説明されていることも多く、”そうだったのか~”と理解が深まります。
時代劇とか聞き慣れない言葉が多いけど漢字ならわかる、とかもありますよね。

WEBでも読めます
平家物語、通して読んだことがない・・!
京都好きとしては読んでおかねば。古川さん訳はこちら↑
