劇場アニメ

謎は半分くらい明かされた・・??『センコロールコネクト』感想・一部ネタバレあり

センコロールコネクトその1

この記事は一部ネタバレがありますのでご注意ください!

12/6追記

センコロールコネクト

DVD&Blu-ray発売中!

センコロールコネクトその2

 

センコロール

日本/2009 27分

センコロール2
日本/2019 75分

監督・脚本・作画:宇木敦哉

キャスト:花澤香菜・下野紘・木村良平・森谷里美・高森奈津美・赤羽根健治

音楽:ryo(supercell)

解説

『センコロール』・・2009年自主制作の劇場アニメ。ほぼ一人で作ったとはにわかには信じがたい高いクオリティーがアニメファンからの高い評価を得て伝説となる。

そして10年の時を経て、待望の2作目が公開。続編だけでなく、前作もセットで上映されるというなんとも嬉しい企画。(センコロールとセンコロール2のセットで“センコロール コネクト”とされる。)そしてコネクトの初日舞台挨拶で”センコロール3(完結)”の制作が発表された。

宇木敦哉さん・・・2005年、月刊アフターヌーンにて「アモン・ゲーム」で漫画家デビュー。イラストレーターやアニメ制作など幅広く活躍。”デジモンアドベンチャーtri.”や”つり球”のキャラデザなども担当している。

↓宇木さんのイラストによるsupercellのCDジャケット。

supercellはセンコロール、センコロール2ともに音楽を担当している。

物語の舞台は札幌。北海道出身の宇木さん。看板などいろいろなところに札幌の文字が。”洗濯どうでしょう”のノボリがある商店が本当にあるかどうかは・・・分かりません・・

この映画の内容をひとことで言うと・・

謎のクリーチャー”タコ”とそれを操縦するタコとリンクした人間たちが世界のピンチ的な様子などいっさい垣間見せずにマイペースで戦ったり騙したり仲間になったりする、2が終わってもまだまだ謎が多い、そんな作品。

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あらすじ

ビルの屋上に突如出現した謎の白い生物を「センコ」と名づけた高校生のテツは、自在に姿を変える能力をひそかに使いながら高校生活を送っていた。しかし、その秘密を同じ学校に通う少女ユキに知られてしまう。そんな2人の前にセンコを狙う少年シュウが現れ、思いもよらぬ騒動が巻き起こる。そして、その騒ぎがひと段落したころ、今度はシュウを追ってやってきたという少女カナメが現れる。彼女の登場により、テツとユキ、そしてセンコの行く末はまたも予想外の方向へと導かれていく。映画.comより

少しずつ明かされていく謎

初代のセンコロールではセンコの説明などほぼ描かれず、謎は謎のまま終わりました。2では少しづつその謎に触れていて物語の世界が見えてきた印象です。2で分かったことを簡単にまとめてみます。

◆タコを管理している組織がある

ゴトウダとカナメ。2で新たに登場した二人のはセンコのような生命体”タコ”を管理している組織の一員でした。

どのくらいの規模の組織なのか・・そして組織の本拠地があると思われる、二人がいた南国っぽいビーチ、あれはどこの国??地球外??ゴトウダとカナメはどこからきたの?その辺りはまだまだ謎です。

◆タコは大量に存在している

テツ&ユキとの戦いでシュウが失ったタコは74号だった。(数字違ってたらすみません)このことからもタコはひとつひとつ番号が振られて管理されていることが分かります。

◆カナメのおじいちゃんが重要人物!?

カナメが四角い一つ目タコをユキに取られた(タコが勝手にユキとリンクしてきた)際『またおじいちゃんに貰おう』という内容のカナメのセリフがありました。カナメのおじいちゃんはタコを生産?している??生産ではなくても管理者の中でもかなりの権力者だろう・・と思わせるようなセリフでした。

戦いのシーンでも”あの人に知られたら大変”的なことをカナメとゴトウダは言っていました。じいちゃん怖いんかな・・・

◆シュウとリンクしている足があるタコは人からリンクを奪える

タコの足を頭にくっつけ、力ずくで引っ張る。けっこう原始的なやり方で奪ってましたね。痛そう。

◆ユキは”ねじれ”だった

すでに他の人とリンクしているタコを自分とリンクさせることができる能力を持つ人間”ねじれ”。この横取りのような能力を持った人間”ねじれ”はゴトウダのリアクション、ユキを組織にスカウトしたことからもかなり希少な存在だという事が分かります。(ユキは本当に人間なのかもまだ分かりませんが・・・あ、テツもか。いや全員か。

ちなみに初代作品で、センコはユキの”操縦変わって”というセリフの後にテツから離れユキの元にきましたが、2ではユキは無意識にカナメのタコをリンクさせていました。

またユキがセンコとリンクしている間は他のタコとはリンクしなかった。カナメの”ひとつのタコとリンクしている間は他のタコは奪わない??”といった内容のセリフもありましたが、シュウやカナメは元々複数のタコとリンクしているし・・・ユキがリンクを奪うメカニズムは謎が多いですね。

◆3ではキャップを被った銀髪の人物が出てくる

エンドロール後の映像で一瞬映った人物。一体誰??気になりますね。

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感想

約27分の初代の作品上映後、すぐに2が始まる。それはまるで週一のアニメのように”先週の続きだよ!”というようにとても自然。なんならCM明けくらいの違和感のなさ。こんなに時間が経過したのに雰囲気を全く壊すことなく繋げるってすごい。

2は原画を二人でやったこともあって上映時間も倍以上、登場人物も増え動きも多くなっていました。いやそれでも二人ってね・・・とんでもないですよね・・二人で映画のアニメの絵描くって・・・その間宇木さんは他のお仕事もいろいろされてますからね。

その甲斐もあっての1と2のスムーズな繋がりの実現なんでしょうね。

話も私が想像していたよりもずっと進んで、最初の作品が物語のイントロダクション部分だとしたら2で1話2話3話くらい見終わったような気がする。早く続き見たいけど、気長に待ちます、いつまでも待ちます!

無機質な絵、淡白な登場人物。

脱力系主人公テツ。ゆるすぎて最初の作品だけではなかなか魅力を見いだせなかったんですが、2でセンコを抱えて守る姿にグッときました。再びリンクした時の、センコがいるべきところに収まった感が良かった。次はふたりの出会いとか描かれたらいいな。作風的に回想シーンとかはなさそうだけど・・

一見ただののんきな女子高生ヒロイン、ユキ。素直そうで明るくてかわいい。

でも本人に自覚はなく、実はいろいろと力を秘めていてまだ明かされない部分もあってこれまた続編に期待しちゃう、そんな存在。最初は”巻き込まれちゃうー”って感じからどんどん自分から主体性をもって動いていく、そんな変化がいいです。かわいさ変わらずにそれができるってヒロインとしてとても優秀です。3ではどう変化していくのか?気になります。

 

2でもバッドで殴られちゃうシュウ。・・・本当はもっと強いんだよね・・??これは3でも最後までかっこいい!というキャラにはなれずじまいでしょうか。

ゴトウダ&カナメもキャラが立っていていい感じ!どっちも好き!

ゴトウダとシュウは兄弟なのね。弟ちょっとひねくれちゃったのね。

でも意外とゴトウダも本性見せたら怖そう・・・?この辺も次作が気になる!

下野さん、花澤さんをはじめ、声優さんがのナチュラルな演技がとても良かった。”アニメらしくない”演技をしてほしい、と宇木監督から指示があったとのことで、みなさん自然。演技が濃すぎると絵柄から浮いちゃいそう。

そしてそしてセンコちゃん。なんでしょうあのもふもふ・・ブサイクなのに可愛すぎる!!1の時にはあまり感じなかったけど2ではセンコのかわいさがマシマシだった。歩く姿とか片手でひょいっと持ち上げられるサイズ感とか持ち上げられた時の皮膚?の伸び具合。ぐでっとしてて倦怠感をまとっていてゆるい・・

センコって触ったらあったかいのかな?ひやっとしてたりして??雪見だいふくみたいな感じ?・・超短毛とか生えてたらどうしよう。それとも人肌のようにちょっとしっとりしてるのか?そんなこと帰りの電車でずっと考えてました。

スクリーン外では特設スペースが設置されていてもふもふのセンコに触れる&だっこできました。さわさわ・・・

バルト9のセンコロールコネクト特設スペース
もふもふしたセンコのぬいぐるみ
・・・
センコのぬいぐるみ斜め上から

 

毛並みを整え撮影

私が観た日は平日にも関わらずぼ満席でした。男性がやや多めかな。でも若め女子もたくさんいた。上映館が少ないにしてもとても混みあってました。

まとめ

独特の間と空気感、ゆるさ。一人or二人で描いたとは思えない作画と音量の幅が気持ちいい音声と音楽。文章では伝えきれない良さがたくさんつまったセンコロールコネクト。次作も楽しみですね!

↓『センコロール』はAmazonプライムで配信しています。


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