劇場アニメ

酷評多し。映画『二の国』はつまらない?傑作になり得るポテンシャルを持ちつつも出し切れなかった感がとても残念

映画二ノ国

観てきました。んー、どうやら酷評が多いようですね・・

個人的な感想を書いていきます。

今回はネタバレあります。

映画二ノ国

二ノ国

2019/日本 106分

監督:百瀬義行

原案・脚本:日野晃博

音楽:久石譲

主題歌:須田景凪

キャスト:山崎賢人・新田真剣祐・永野芽郁

あらすじ

高校生のユウと親友のハル。そしてハルの恋人コトナ。

ある時ユウとハルは、現実世界の自分と命がつながっている、もう一人の自分がいる魔法の国『二の国』へと飛び込んでいくことになる。

そこで出会ったのはエスタバニアという国の、コトナにそっくりなアーシャ姫だった。

アーシャは深手を負っていて、命の危機にさらされていた・・

原作はジブリが制作協力しているファンタジーRPGゲーム

スタジオジブリが制作協力している人気ゲーム『二の国』シリーズ。

映画版『二ノ国』は、ゲーム『二の国Ⅱ レヴァナントキングダム』を中心とし、歴代のシリーズのものを引きつぎ融合されたものであるが、現代日本が舞台になっていること、主人公が高校生になっていることなど、キャラクターも一新されているオリジナルストーリー。

スタッフもジブリ作品に関わっている方が多く、ジブリを感じる作風でした。

『ジブリの絵っぽいのにCG使ってる!』と最初はちょっとした衝撃を受けました。

ちなみに私はゲーム未プレイです。

脇役の豪華キャスト陣

脇役声優が豪華でした。

ヨキ・・宮野真守

サキ・・坂本真綾

ダンパ・・梶裕貴

ガバラス・・津田健次郎

バルトン・・山寺宏一

このメンバーが脇役なんてね。すごいです最近の劇場アニメ。

感想

個人的にとても面白かったんです。クライマックスまでは・・

そこからの失速ぶりが残念過ぎました。

オチが特にひどい~

映画ドラクエの、最後の展開に反対派の人の気持ちがちょっとわかった気がします。

それやっちゃうかーって。

ちなみに私はドラクエの最後の展開はアリ派でした。

ドラクエは最後を明かされてもストーリー的におかしなことにはならなかった、いやむしろ“サブタイトルそういうことだったのね・・・!!

と納得だったんですけど・・

こちらのオチは今までの設定を???なものにしてしまっているんですよね。

で、この二ノ国の傑作になり得るポテンシャルを持ちながら出し切れなかった感・・

何かに似ているぞ、と思っていてさっき思い出した。

ゼルダシリーズの『風のタクト』ですね。(他のゲームで例えてすみません)

風のタクトは奥行きあるストーリーとカートゥーンリンクの愛らしいアクションで、途中まではかなりいい出来でした。

クライマックスを超えたあたり~ラストまでが・・まあ残念なことになってしまっていて・・

どうやら製作時間が押していたそうなんですよね。惜しい。

偉そうでスミマセン、二ノ国も”惜しいな~”な作品でした。

では私的に好きなところとイマイチなところをあげていきます。

私好みだったところ

二ノ国の世界観がいい!

魔法の国・二ノ国の街並みや風景の作画がすごくいい雰囲気でした!

海獣の子供、天気の子・・

今年の夏アニメはとんでもない作画の作品が多かったので、全体的には少し物足りない印象は確かにありましたが、二ノ国という魔法の国の雰囲気づくりにはかなり気合を入れて制作されている印象を受けました。

建物の魔法の国感がすごい。空を飛ぶ船も美しい!

二ノ国にいるモブキャラたちもいい味出してました。

ダンパかわいい・・

神髄!(だと思っていた)胸熱展開!

この作品のキャッチフレーズは『命を選べ』

命が繋がる一ノ国(現実世界)と二ノ国。

アーシャ姫とコトナ、どちらかが死ねばもいう片方は生きられる・・

ユウは二ノ国のアーシャ姫を救いたい

ハルは一ノ国のコトナを救いたい。

親友のふたりが直面したこの問題。

ふたりが向き合って戦うシーンは熱かったです。

特に私はユウの心情に気持ちが寄っていたので・・

いやでもどっちにしろ複雑ですね。

ユウ的には・・現実世界では思いを寄せるコトナは親友のハルの恋人なわけですよ。

そしてユウは事故により足が不自由になり車いすの生活を送っている。

でも二ノ国ではこれから恋人になれそうなアーシャと出会ったばかり、そして足も自由に動く・・そりゃアーシャを救いたいよね。

でもハルだって恋人であるコトナを失いたくない。

どっちも分かるよ!

と昂っていたのですが・・・

ここが私の感情ピークでした

そして一波乱…

どちらかが死ねばどちらかが生きられる・・

この情報はエスタバニアの敵軍、黒旗軍のトップ・ガバラスが流したデマだったんですよね。

私『はあ、そうか・・

確かにハルは、アーシャを討て的な感じでガバラスにそそのかされていたよね、ユウはちょっと勘づいていたような?

で、さっきの胸熱は・・・どう処理すればいいの・・!?』

この辺からフラットになっていきます、我が感情。

 

私好みではなかったところ

ここからは・・ちょっと辛口。

批判して威張りたいわけじゃないんです。

好きなんです、好きゆえの辛口。セルジオさんです。

クライマックス以降が説明的すぎる

ヨキが本性を見せたあたりからどんどん雲行きはあやしくなります。

”セリフが、全て、説明だ・・!!”

めっちゃしゃべる。

ヨキの過去、錬金術で新しく生まれかわったとか、その辺りをもうちょっとアニメで表現していたら印象はガラっと変わったはず。

そして最後のオチまで・・

最終的にハルは”ユウは二ノ国から来た人物で、もうひとりの自分だった”と気づきます。

これも全部ハルの頭の中の言葉でいきなり発表されさっさと終わっていきます。

『え・・?え・・??さらっとすごいこと言ったけど・・』

ってなった人多かったよね?

もうちょっと、もうちょっと見せ方はなかったのか・・

時間なかったのかな・・?

ヒロインがかわいくない

単純にデザインがよくない。

特にアーシャ姫。ださい・・なんかぽっちゃりしてるし・・

この後書くけど演技もね。

もっとかわいくて演技もよかったら、もうちょっと観ているみんなもテンション上がったはず

声優が・・・・不満です

はいはいオタクが勝手にモノ申しますよ

いいシーンなのにイマイチじーんとこない・・と何度となく思ってしまった。

そもそも演出不足、そもそものセリフ回しに違和感がある、

それも確かにありますが・・

ユウとハルの決闘シーンとか・・

ユウといったん離ればなれになる時のアーシャとか・・

メインキャラ3人、脇の3人のキャストでよくない?

ハル…梶裕貴→ちょっとやんちゃに

ユウ…宮野真守→爽やかインテリで

コトハ・アーシャ…坂本真綾→おてんば系で

これでよくない?

ちょっとこの3人で想像してみて。ねえ、こっちのがよくない?

津田健次郎さんにはヨキもやってもらって。

ジャムおじさんはじめました、の山寺宏一さんにはダンパもお願いしましょう。

はいすみませんでした・・

ちなみにヨキの宮野真守さんの演技は鳥肌ものでした。

ここからは不満と言うかちょっと気になったことを。

ユウとアーシャの恋はもっとロマンティックにできたはず

ユウは赤ちゃんの頃に一ノ国に来たため、自分が元は二ノ国の住人だと知らずに育ちます。

そこで偶然訪れる(本当の意味では帰った)ことになった二ノ国で、アーシャと出会い、ハルとコトナのように惹かれ合います。

これは恋愛要素としてけっこういい設定な気がするので、二人が運命的なものを感じさせるような演出がもうちょっとあったらより素敵になった気がしますね。

一ノ国ではユウの足が不自由である・・その設定必要?

一ノ国でのユウの足が不自由である理由が分からない・・・

二ノ国から来たときの事故を強調している??ユウが二ノ国に残りたいと思わせるための演出???

むしろそこ(ユウの足が不自由であること)にわざわざ触れることがすでに差別なのか??

性のマイノリティーに関するあれこれをいちいち触れることが差別だと言われる最近の世の風潮でいくと・・

足が不自由で車いすに乗っていることはただのユウの特徴のひとつとして黙って受け入れるのが正解なの???

いやもう分かんなくなってきたヨ・・

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まとめ

いろいろ悪いことも書いちゃいましたが・・基本的には私は楽しめた作品でした。

だからこそのあれこれ言いたくなっちゃう感じのやつです。

”子供向け”という意見が多いけど私はそんなことないと感じます。

もちろん子供も見ていて楽しいと思うけど、大人も人物の心情を想像してみると・・・熱いですよ~!

人にすすめるかというと、正直微妙なところではありますが・・

それではまた。

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