大人向けジブリ作品「レッド・タートル ある島の物語」を観ました。
ジブリと思って観はじめてみたら作風があまりにも違い衝撃でしたが、なかなか楽しめました~
この記事ではレッドタートルの作品紹介・考察をしています。
作品紹介
『レッド・タートルある島の物語』はスタジオジブリ作品。
監督はマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィットというオランダ出身の方です。
主に短編アニメーション映画を製作されていて、イラストレーターとしても活躍されているそうです。
アカデミー賞短編アニメ賞の受賞歴もあり、こちらのレッドタートルに関しては2016年カンヌ国際映画祭のある視点部門特別賞を受賞しています。
本作は『外国人初監督作品』『大人のジブリ』などで話題を呼びました。
レッドタートル ある島の物語
考察&感想
ジブリと思って観たらびっくり!
だって人がこんな感じ↓なんだもの(笑)

髭が伸びたこのころはもっと日焼けしてるんですが。
島の自然、背景などもジブリっぽくない感じがしました。
なんというか昔見た外国のアニメっぽいというか。
もっと昔の映画かな?と錯覚しそうになります。
でもやけに海は綺麗で・・・綺麗なんですけどわざとらしくなく主張しすぎず、好感が持てます。
んで、絵に慣れた頃気づきます、、
「セリフがねぇ・・・」
叫ぶ声や音、音楽はありますが基本的に静かな作品です。
子供は飽きちゃいますね、きっと。
お話はそこそこ分かりやすいので大人のジブリと言うよりは
『幼児向けじゃないジブリ』
って感じかな。
たぶん小学校中学年くらいから響く子には響くところがあると思います。
(個人的に大人向けだと思うジブリ作品は『風立ちぬ』ですね。
『紅の豚』は子供も楽しめて大人にはより良さが分かる!
そんな感じでしょうか。)
そして、レッドタートルについてネット上である憶測が飛び交っていました。
それは・・・
イカダを壊したのは誰だ!?
カメか、またはそうでないものか
「男のイカダを壊したのは誰?」
先に結論を言うとこれは”カメが壊した”と私は解釈しました。
そう思った理由を私の鑑賞中の心情+カメの心情(予想)
を絡めて書いていきます。
最初、漂流男とカメ女性が恋仲になった際は
『惚れた男に出て行って欲しくなくてイカダを壊して出航の邪魔したのか??ちょっと怖いぞ』
なんて感想を持ってしまいました。
が、最後の男を看取ってカメに戻り海に帰っていくシーンを見て気持ちはコロっと変わりました。
『このカメ、最初から分かってたんだな。
男が手作りのイカダではどこにも辿り着けず死んでしまうことを。』
そう感じました。
海よりも深いような、慈愛に満ちた寛大な愛・・・
男女の愛を超えた人間愛すら超えて、いや種別をも超えた生物愛とでもいうんでしょうか。
とても大きくてあたたかい心に触れられるラスト。
少し寂しくも優しく清々しい気持ちになれました。
また、カメの気持ちとしては
『島の外は危険。この島は泉もある、動植物もいて食べ物もあるし人間
も生活ができる。この人の最後まで寄り添うわ。』
こんな感じだったんじゃないのかな。
よほど年老いていない限りカメの方が確実に長生きだしね!
また、いつから恋になったのか、この男の何に惹かれたのか・・・
それを言ったら野暮ですね。
恋ってしちゃうものですから(恥)
とまあ言ってしまえばこんな考察自体が野暮なんですけど(笑)
でもこういった考察、自分なりにしてみるとなかなかおもしろいですよね。
人によって意見が違ったりして。
もし公式で正解を発表して自分の予想などが違っていたとしても自分が感じることを大切にしたいですよね。
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レッドタートルは溢れるたくさんの言葉に疲れた時に観たい
セリフなしで、ここまで人やカメの心情を直感的に伝えてくるのは凄い、そんな作品でした。
子供が旅立つ決意を二人に告げるシーンは
『僕はこの島を出ていく。』
そんなセリフが聞こえてくるかのようでした。
また、島の自然が自然。美しく脚色していないところがいい。
『そのまま描きました!え?美しい?それは海も植物も、元々美しいから。』
そのくらい、気づかないくらい自然に描かれている。
美しいだけじゃない、自然の怖さもしっかりと描かれています。
そして観終わったあとの心の清涼感がいい!
いつの間にか心洗われちゃったな・・・
そんな感覚が心地いい映画でした。
ちょっと疲れたときなんかにまた観たいな。
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