最近アニメばかり見ているなつやぎです。
今回は執筆した作品の多くがアニメ化、映画化、コミカライズ、舞台化など他メディア化されている人気の小説家、森見登美彦さん原作のアニメ作品をおすすめ順に紹介していきます。
森見登美彦アニメおすすめ①有頂天家族・有頂天家族2
森見登美彦さんの”たぬきシリーズ”3部作中の1と2をまとめて1位にしました。
京都に住む狸たちのお話。
森見さん作品の中で”五男”、”毛深い子”と呼ばれている、動物を主人公にした初めての作品です。

有頂天家族
2013年7月~9月 TOKYO MX他で放送
テレビアニメ 全13話
監督:吉原正行 制作:P.AWORKS
第17回文化庁メディア芸術祭 アニメーション部門 優秀賞受賞
有頂天家族2
2017年4月~6月 TOKYO MX他で放送
テレビアニメ 全12話
監督:吉原正行 制作:P.AWORKS
有頂天家族は京都の魅力満載!
ノスタルジックな現代ファンタジー!
有頂天家族は、京都を舞台に人間社会に紛れて暮らす、”人間に化けたたぬき”と”天狗”と”たぬきを鍋にして食べる人間”の話。
京都の下鴨神社・糺の森(ただすのもり)に住む、下鴨家のたぬき4兄弟を中心に物語は進んでいきます。

まず、舞台となっている京都の街並みや自然の作画が最高です!
クオリティ高し!
苔むしてヒビが入った石段・・
散る桜の花びらと輝く月夜と街のあかり・・
細部まで描かれた木々や自然・・
森見さんアニメ作品の中ではもっとも写実的な背景で、”古都の四季”がうまくアニメの絵で表現され京都の魅力をこれでもか!というほど堪能できます。

この、京都という街のPR映像ですか?というくらい完成度が高い”ステキ背景”のおかげもあり、有頂天家族2はアニメ作品として初!京都市の『京都特別親善大使』として任命されている作品です。
1ではおもに下鴨家のたぬき一家が中心、家族愛に感動するお話。
森見登美彦さん作品全体を通しても『一番泣けるお話』です。
2では思わぬ方向に話が展開、天狗対決、幻術師の人間や地獄まででてきたりして・・不思議さがより拡がったような印象。
どちらもとってもおもしろいです。
どこかノスタルジックで不思議で奇妙・・でも人間が普通に暮らす馴染みのある街並み。
『京都には実はこんな風に天狗やたぬきが暮らしているのかな??』
とか考えてワクワクしちゃいます!
この森見ワールド全開の世界観をお見逃しなく♪

ちなみに森見さん作品によく登場する幻の銘酒”偽電気ブラン”。
この作品でたぬき兄弟の4男・矢四郎は”偽電気ブラン”の製造工場で働き修行しています。
”あの作品のキャラが飲んだ偽電気ブランは矢四郎がつくったのかな~・・”
なんて考えちゃいますね♪
3部作の第3部は『天狗合戦』。
たくさんのファンが待ち望んでいます。
続編が楽しみすぎるシリーズです!
有頂天家族と有頂天家族2はAmazonプライムで見ることができます。
原作情報
2007年9月15日幻冬舎より刊行『有頂天家族』
2015年2月26日幻冬舎より刊行『有頂天家族 二代目の帰朝』
有頂天家族の原作もめちゃくちゃおもしろいです!
森見登美彦アニメおすすめ②夜は短し歩けよ乙女

夜は短し歩けよ乙女
2017年4月7日公開
劇場アニメ 93分
監督:湯浅政明 制作:サイエンスSARU
第41回オタワ国際アニメーションフェスティバル長編部門グランプリ受賞
第41回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞受賞
森見登美彦×湯浅政明=ヤバ過ぎ!(笑)
夜乙女はエキセントリックで最高なファンタジー!
大ヒットした小説が満を持してアニメ映画に。
夜の京都の街を飲み歩く黒髪の乙女の不思議で奇妙な一夜のできごとを描いた作品。
原作の大ヒット、そしてこちらの作品の前座のような位置のテレビアニメ”四畳半神話大系”も超大人気作品だったため期待値がとても高かったのですが、裏切りません!

四畳半神話大系を更にハイレベルにした、そんな印象です。
色彩豊かでエキセントリック!魅力的な作画&・・乙女が可愛い!!
花澤さん万歳!!
どこまでもマジメにちょっとバカっぽいことをする天然さん。
いいキャラだ。

昔、原作小説を読んだ際、私の頭の中でこんな画は浮かんでこなかった
よ・・・
センス抜群な制作陣ですね。湯浅監督、すごいです。
こちらだけでも十分楽しめますが四畳半神話大系を見てからだと人より楽しめるかな。
主要登場人物がほとんど出てきます・・
まさかのジョニーまでも・・(笑)
先ほど有頂天家族のところでも書きましたが、黒髪の乙女と李白が飲んだ偽電気ブランは矢四郎が作ったものかも?
こういう繋がりって楽しいですよね。

夜は短し歩けよ乙女はAmazonプライムビデオで視聴できます。
Amazonプライムビデオで夜は短し歩けよ乙女を観る原作情報
2006年11月角川書店より刊行
第20回山本周五郎賞受賞
第137回直木賞候補
2007年本屋大賞第2位
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森見登美彦アニメおすすめ③四畳半神話大系

四畳半神話大系
2010年4月~7月 フジテレビ系アニメ枠”ノイタミナ”で放送
テレビアニメ 全11話
監督:湯浅政明 制作:マッドハウス
第14回文化庁メディア芸術祭 アニメーション部門 大賞受賞
第10回東京アニメアワード テレビ部門 最優秀作品賞受賞
クールでスタイリッシュ!クセになる!
『アニメ界のレジェンド』四畳半神話大系
もはや殿堂入りしているアニメファンも多い伝説的作品。
四畳半の部屋に暮らすパッとしない大学生”私”の悲惨な学園生活を描く一話完結っぽくも全て繋がる、パラレルワールドもの。
森見さん作品の中でコメディー色が特に強い印象です。
”中村佑介さんの絵が動いている!”
初めて見た時は衝撃的でした。

色調も奇抜でとてもスタイリッシュ!
テンポの良さもナンバー1ですね。
そしてアジカン!サブカル最高!
あまりアニメを見ない人であればこちらの作品を一番におススメする・・
そんなオシャレ作品です。

また”私”演じる浅沼晋太郎さんのこれ以上速いと聞き取れないところ出てきちゃうよ、というギリギリのラインを攻めた朗読が素晴らしい!
流れるような言葉たちをつかまえスピーディーに頭の中で処理していく作業がとても心地よくクセになります。
このスピーディーな朗読は、脚本を作る際に原作の森見さんの文章の魅力にハマって抜けられなくなった湯浅監督と上田誠さんが、
『省くところが分からない・・それならできるだけ詰め込んでしまえ!』
・・的な感じの経緯で誕生したんだとか。
これめっちゃ分かります、森見さんの文章はただの説明的な部分でさえ味があっておもしろすぎなんですよね。
ハマったら抜け出せない!
ヒロイン明石さんとモチグマンが可愛いですよ~

四畳半神話大系はAmazonプライムで視聴できます。
1話無料!Amazonプライムビデオで四畳半神話大系を観る!
無料だしだまされたと思って1話みてみて。
ハマりますよ~!
原作情報
2005年1月5日太田出版より刊行
森見登美彦アニメおすすめ④ペンギン・ハイウェイ

ペンギン・ハイウェイ
2018年8月17日公開
劇場アニメ 119分
監督:石田祐康 制作:スタジオコロリド
第22回ファンタジア国際映画祭 長編部門 今敏賞受賞
ペンギンハイウェイは不思議感覚ジュブナイル!
少年のひと夏の成長譚
大量のペンギンが突如街に出現、そこに住む深い謎を持つお姉さんと少年のひと夏のできごとを描いたSFファンタジー。
舞台は森見さんの出身地、奈良県生駒市。
アニメ化されている作品中一番シリアス要素が多く、感覚的・哲学的で奥深い作品でもあります。
切なくも前向きで爽やかな感動ストーリー。
登場人物の心情の描写が丁寧で少年の成長も描かれていて今まで見た森見さん作品アニメとは一味違う印象でした。

作画も夏の爽やかさが画面からにじみ出ていて心地いい。
カフェに置いてある小物が可愛くて、細かいところまで作り込まれている丁寧な印象を受けました。
ペンギン可愛かったなぁ・・

原作情報
2010年5月角川書店より刊行
第31回日本SF大賞受賞
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森見登美彦アニメ作品・2つの作風
森見登美彦さんアニメ作品は2種類の全く違うタイプの作風のものに分けられます。
『有頂天家族』『ペンギンハイウェイ』は現実的背景の中で人物が動き”物語が展開していく”、というよくある王道スタイル作風のアニメ。

一方『四畳半神話大系』と『夜は短し歩けよ乙女』は人物の内面重視、人物に重きを置いてそこに景色を充ててくるようなタイプ。
”説明的文章もわりと読んじゃいます”な朗読スタイルでもあります。

原作に対しての表現、アプローチが全く違いますね。
私は初めて四畳半神話大系のアニメをみてハマったあとに”同じ原作者だわ”と有頂天家族のアニメを見たら全く様子が違ったので拍子抜けした、という経験があります(笑)
みなさんはどちらの作風がお好みでしょうか?
私は・・どっちも好きです!
まとめ
森見さんの不思議な世界観のファンタジー作品たち。
小説もアニメもそれぞれの良さがあってどちらもおすすめです。
今後の作品も楽しみですね~!
そして森見さんの作品は読んでいても見ていても記事を書いていても京都に行きたくなることが分かりました!
次の旅行先は京都で決定。
五山の送り火を見られることを楽しみに生きていこうと思います。
→と書いたものの、新型コロナウィルスの影響でしばらく旅行に行けていません。
これを書いたときは2020年の夏に行くはずだったんですけどね。
・・ということで私は森見登美彦さん作品を読み、観て、京都に思いを馳せいつか行けるという楽しみを胸にまだまだ生きられそうです(笑)
それではまた。



