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読むべし!【おすすめ戦争漫画】ペリリュー楽園のゲルニカ・感想

ペリリュー楽園のゲルニカの一巻表紙

かわいらしい絵柄の3頭身の兵士たち、でも描かれるのは残酷な戦争の現場・・
ヤングアニマルで掲載中の『ペリリュー楽園のゲルニカ』を読みました。

パラオの記事を書いていた時に知ったこの作品、読み終えてから数日たちますが、なかなかずっしり心に余韻が残っております。

今日はマンガ・ペリリュー楽園のゲルニカを紹介&おすすめしつつ、感想など書こうと思います。
核心には触れていませんが、一部ネタバレがありますのでご注意ください。

ペリリュー楽園のゲルニカとは


2016年~ヤングアニマルにて連載スタート。
既刊8巻、2020年7月29日に第9巻が発売。

1944年・第二次世界大戦中のパラオ諸島ペリリュー島での日本軍のリアルな戦場の現場を史実をもとに描いた作品です。

第46回日本漫画家協会賞の優秀賞を受賞。
「やわらかな筆致で、戦争を恐ろしく、かつマンガとして”おもしろく”描いた」と評価されました。

作者は武田一義さん

作者の武田一義さんはご自身の精巣腫瘍の闘病体験を描いた『さよならタマちゃん』で漫画家デビュー。


このかわいらしい絵は読み手の病気のしんどさや辛さを緩和するために作り出された絵柄。
ペリリュー楽園のゲルニカでも視覚的な衝撃はおさえつつ、起こっている事象の恐怖はしっかり感じられるように、と前作と同じ絵柄で描かれています。

ペリリュー楽園のゲルニカの一コマ

ポニモ

確かに”ペリリュー楽園のゲルニカ”は内容がすごくて・・
この絵じゃなかったら読めないかも。
でも怖さはめちゃくちゃ伝わってくる・・

兵士が三頭身なのはこんな理由があったんだね。


秀逸な『楽園のゲルニカ』というサブタイトル

ペリリュー島の航空写真
ペリリュー島のビーチ

パラオのペリリュー島はサンゴ礁に囲まれた美しい海と豊かな自然に恵まれたまさに『楽園』。

ピカソのゲルニカ

言わずと知れた絵画の世界的傑作・スペイン内戦を描いたピカソのゲルニカ。

『楽園のゲルニカ』は楽園で起こった戦争を的確にあらわしたサブタイトルですよね。
また、漫画の絵柄と内容、楽園とゲルニカ・・
ふたつのギャップを潜在させたような秀逸なタイトルです。

おもしろさと凄惨さの無限ループ


以前ゆうきまさみさんがこのペリリュー楽園のゲルニカを
”『面白い!』というにはあまりにも凄惨、『凄惨!』と慄くにはあまりにも面白い』”
という文言で紹介されていたんですが、実際読んでみたらこの言葉に共感しまくり。

めちゃくちゃ面白い!でも”面白いよこれ!”と言うにはあまりにも凄惨すぎる・・でも面白い・・
この漫画を紹介する言葉を考えた時、そんな無限ループに陥れます

私はちょっと飽きっぽくて、漫画を2~3冊立て続けに読むと集中が切れてしまうんですが、これは既刊の8冊を数時間で一気読みしました。
ここまで続きが気になる漫画、一気読みできる漫画は久々でした。

ストーリーのおもしろさはもちろんですが、絵柄やコマの大きさ、読みやすさも高評価を得ているポイントでしょうね。

アナゴんず

8冊一気読み!
漫画としてはめちゃくちゃ面白い!ってことだよね
でもものすごく悲惨、でも・・・・・・・(∞)



ここからは『ペリリュー楽園のゲルニカ』の見どころ・魅力を紹介していきます!

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思わず感情移入してしまう登場人物たち


戦争の現場を描いたもの、そしてこの絵柄・・
まさかまさか、ここまで登場人物に思い入れるとは・・
予想外。いい意味で裏切られた感じです。

こういう人いるよねという普通っぽい現実味もありつつ、それぞれ個性があってキャラがたっています。
既刊8巻までの印象で人物紹介をします。

”普通”感覚の主人公・田丸

ペリリュー楽園のゲルニカの田丸

主人公の田丸は漫画家志望の一等兵。
漫画・・ストーリーの創作が得意と見込まれ分隊の功績係に任命される。
戦地に赴くにはのんびり屋さんでちょっと気弱な性格。

主人公が普通っぽい感覚だからこそ読者は共感でき、より現場の恐ろしさが伝わってくるんですよね。

きっと吉敷くんは不動の人気ナンバー1キャラ

ペリリュー楽園のゲルニカの吉敷くん

強く優しく、デキる男・吉敷(よしき)くん。準主役。
田丸と同期だが優秀なため上等兵に抜擢される。

”デキる”なんて言葉は安っぽい・・
彼の魅力を的確に表現できる言葉は簡単には見つかりません。
読者一同、心で”吉敷コール”を送っている。はず。

めちゃくちゃいい味だしてる小杉伍長

ペリリュー楽園のゲルニカの小杉伍長

田丸・吉敷と同じ分隊の小杉伍長。
常に平静さを保ち、抜け目がなくずる賢い。とんずらが得意技。
”お国のために”のこの時代でも、きっとこんな人はいたよね。

今後の展開、小杉の動き次第では”いい味だしてる”なんて言えなくなるかも・・?
そんな謎めいた怖さを秘めている。
彼の存在は間違いなくこの作品をより面白くしています。

泉くんに泣かされました

ペリリュー楽園のゲルニカの泉くん

田丸・吉敷と同期の泉くん。
大人しく優しそうだが何か闇を抱えていそうな雰囲気・・

島田少尉を心から慕い、少尉もまた格別な信頼を寄せている。

泉くんには泣かされます。ハンカチを準備して読んでね。

類稀なるカリスマ性をもつ島田少尉

ペリリュー楽園のゲルニカの島田少尉

第二小隊の隊長、島田少尉。
戦死した仲間に泣きながら手を合わせ偲ぶ、情に厚い若き少尉。
統率力抜群、部下はもちろん他分隊の隊員たちからも熱い支持を受けつつ生き残った日本兵を束ねる。

完璧に見えた少尉だが、軍人としての従順さが不穏な空気を呼ぶ・・・かもしれない・・

あまりに残酷な戦場のリアルを知ることができる

ペリリュー楽園のゲルニカの一コマ・日本兵の死体と血の海

史実をもとに作られたフィクション、ペリリュー楽園のゲルニカ。
戦場のリアル・・
それはちょっとここでは書けないよってくらい、思わず目を疑いたくなるようなシーンが満載です。
体力気力がじゅうぶんな時に読むことをおすすめします。

ペリリュー楽園のゲルニカで精神を病んでしまった兵士
精神が病んでしまった兵士
そんな”怖さ”も描かれています


うつぼん

やっぱりこの絵柄だから読める内容だよな・・


凄惨な戦場・つかの間の平穏

ペリリュー楽園のゲルニカの宴会のシーン

ドンパチしている戦場だけでなく、壕の中での生活や人間関係・友情もしっかりと描かれることで読み手の精神的ダメージが少しだけ緩和されている気がします。
これも絵柄同様、読み続けるためのポイントなのかもしれませんね。

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物語は”終戦”で終わらない


日本軍パラオ守備隊本部は玉砕、日本では広島と長崎に原爆が投下され、終戦の日を迎える・・
この漫画の見どころは戦争真っ只中の戦いが描かれるだけでなく、終戦後の現地に残された軍人たちのその後、それぞれの心理描写も見どころのひとつでもあります。

パラオ守備隊本部没落が描かれるのは第3巻

ペリリュー島での戦いはそれまでの日本軍の特攻的な戦い方、万歳突撃や玉砕が禁じられていました。
『持久戦』という新しい日本軍の戦い方は、現地の軍人たちを長きにわたり苦しめることになります。

ペリリュー日本軍の本部の玉砕。
司令部への最後の電報『サクラサクラサクラ・・』
パラオ守備本部没落が描かれるのはなんと第3巻。
早い段階で事実上の戦いは終わります。

ペリリュー楽園のゲルニカの一コマ・自決前の指揮官
指揮官の自決の日
大半が黒で描かれているのが印象的


戦争が終わってからもまだまだ語られるべきことがあるんですよね。

私が知る限り、終戦後の戦地に残された軍人の様子をここまで事細かく描いた漫画はありませんね。

戦争は終わったのか?終わっていないのか?
それぞれの心理描写が丁寧に描かれ、今後の展開がますます気になるところです!

まとめ


ペリリュー楽園のゲルニカはまだまだ連載途中ですが、すでに後世に残るべき戦争漫画の傑作のひとつとしてあげられる作品です。
”戦争の恐ろしさを知らない、忘れることは戦争くらい恐ろしいこと”なんじゃないかな・・

まだ読んでいない方、是非ご覧下さい。

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ヘコアユくん

まったね~♪

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